株式会社神戸製鋼所(以下神戸製鋼所)は、鉄鋼業界において、新日鐵住金、JEFHDに次ぐ国内3位の企業である。KOBELCOというブランド名でも知られている。子会社なども多くあり様々な分野で世界シェア・国内シェアトップ製品がある。
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飲料用アルミ缶材
飲料用アルミ缶材において国内シェア30%(順位不明)を誇る。
ボトル型の缶材に関しては国内シェアトップ(70%)を誇る。
缶材には、ジュラルミンの加工のしやすさ、長期保存に耐えられる、内容物が変質しない、衛生的、安価、丈夫さなどが求められている。
ちなみに、形にする製缶会社は、東洋製罐、北海道製罐、大和製罐の3社がトップ3(並び順は順位順)である。この3社で国内シェア90%をしめている。
自動車用サスペンション
自動車用サスペンションにおいて、国内シェアトップを誇る。
サスペンションは、路面の凹凸から生まれる振動を吸収する役割と、タイヤと路面を常に接地させるという役割を持っている。これがあるからこそ、乗り心地も良く、急ブレーキや急ハンドルを切ってもグリップし続けられる上、前後の荷重変動によりブレーキ性能や加速性能を向上させている、非常に重要な部品である。
自動車エンジン用バルブスプリング材(弁ばね用線材)
自動車エンジン用バルブスプリング材において世界シェアトップ(50%)を誇る。
バルブスプリングとは、エンジンのシリンダー部(燃焼室)に空気を入れたり、燃焼ガスを廃棄するための穴を開けたり閉めたりするバルブの上部に取り付けられている。カムと言われる部品でバルブとバルブスプリングが押されることによって、バルブが開き、新鮮な空気を入れたり、燃焼ガスが出る。その後カムの押す力がなくなるとバルブスプリングのテンションでバルブが閉まり、シリンダーが密閉される。
数センチ程度のスプリングがエンジン回転数の半分の回数伸び縮みしている上、高温で、10年・10万㎞以上絶えないといけないという非常に過酷な環境にある部品なため、高い技術が求められる部品である。
自動車用アルミパネル材
自動車用アルミパネル材において、国内シェアトップ(50%)を誇る。
アルミパネル材とは、ボンネット、フェンダー、サイドドア、バックドア、トランクリッドなどの表側の薄いアルミ板のことである。
アルミと言われているが、アルミと銅などの合金で、ジュラルミンと呼ばれている。金属の中では、強度が高く薄くしてもそれなりの強度が保てるため、軽量化のために多用されることが多い。ただし延性と呼ばれる伸び縮に対しては、鋼より弱く常に動くもの(スプリング)等には使われない傾向が高い。
自動車用端子・コネクタ用合金
自動車用端子・コネクタにおいて、国内シェアトップ(30%)を誇る。
ワイヤーハーネスと呼ばれる自動車のコンピューターとセンサーやスイッチなどを繋ぐ配線の端子に使われている。これは、銅合金で作られている。エンジンルーム内などでも使われることから、通電性や何回もの抜き差しに耐えられる強度、耐熱性、小ささなどが作るのに求められる。
鉄道車両用アルミ材
鉄道車両用アルミ材において、国内シェアトップを誇る。
鉄道車両は軽量で高強度を出すため、先頭部の内部もアルミ板を十字などに接着し、その上に外板を貼っている。また押出し形成で作ったトラス状の板などで車体の側面や屋根面などを作る。N700系では車体(台車などを除く)はすべてアルミで作られる。
船舶用組立型・一体型クランクシャフト
船舶用組立型・一体型クランクシャフトにおいて世界シェアトップ(40%)を誇る。
クランクシャフトとは、エンジン本体にあり、ピストンの直線運動を回転運動に変える部品である。大きな板(飛び出しているところ)は、コンロッドが取り付けられる。
大きいものでは、軸径が直径1Mを超えるタンカーや貨物船用などもある。
HDD用アルミディスク
HDD用アルミディスクにおいて、世界シェアトップ(60%)を誇る。
これは、データを入れられるようにする加工などを行っていない無垢なアルミ板である。栃木県にある真岡製造所で作られており、古河電気工業株式会社の日光営業所と合わせて、栃木県で世界のすべて(100%(約6億個))のHDDのアルミディスクを作っている。
HDD用アルミディスクの加工はミクロン単位(μ (10マイナス6乗))の非常に高い精度が必要である。
スクリュー式圧縮機
スクリュー式圧縮機において、世界シェアトップ(50%)を誇る。
これは、空気用のほか、天然ガス、酸素、都市ガス、コークス炉ガス、冷媒ガス用等を圧縮するために使われる。単なる圧送や、機体から液体に変化さす用途に使われる。使用例は、冷凍機と言われる大型の空調設備(いわゆる超大型エアコン)、エアコンプレッサーなど
スクリュー式のメリットは、圧縮比が高く効率的であり、負荷変動に対する追従性に優れ、省エネ性が高いことである。
ゴム混練機
ゴム混練機において、世界シェアトップ(40%)を誇る。
ゴム混練機は、タイヤなどのゴム製品を作るために使われる。補強材や添加物の分散、粘度調節機能、材料の均質化などの役割を持っている。
優れた混練性能に加え、高生産性、省エネ性を実現し、世界角国の工場に納入されている。
会社名 | 株式会社神戸製鋼所 |
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ホームページ | http://www.kobelco.co.jp/ |
本社 | 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通2-2-4 |
従業員数 | 約11000名(単独) 約37000名(連結) |
出典 | http://www.kobelco.co.jp/sp/product/onlyone/ https://www.nikkei.com/article/DGXLZO00088070V20C16A4TJC000/ |
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